もののけ姫に出てくるセリフ

宮崎駿監督の映画には、時にはっとするようなセリフが登場します。
その中でも、もののけ姫に登場した次のセリフは実に深い。

「お若い方、私も呪われた身ゆえ、あなたの怒りや悲しみはよく分かる。分かるが、どうかその人を殺さないでおくれ。その人はわしらを人として扱ってくださった、たった一人の人だ。わしらの病を恐れず、わしの腐った肉を洗い、布を巻いてくれ・・・ゴホッ。生きることは誠に苦しく辛い。世を呪い、人を呪い、それでも生きたい。愚かなわしに免じて……」

生きることは楽ばかりではない。辛いこともある。どうしようもないこともある。運命を呪いたくなることもある。鷺沢萌さんの言葉を借りれば、クレバスにはまり込んだような時(『海の鳥・空の魚)だってある。
でも。それでも。生きたいと思う。その思いは誰にも否定できません。

かつてエッセイ「うさぎの森日記」の「ハルちゃん愛してる」に書きましたが、私の住んでいるところから車で1時間30分くらいのところに子ども病院があります。
子供たちの病気の治療をする最後の砦。
そこでは治療を断ることは殆どないそうです。ですが、幼い子供たちが、その小さな身体で大きな病と闘っている。私の親戚の子供も入院したことがありますが、その姿を見たとき、私は思うのです。
――最後まで生き続けないといけない。

必死で生きようと動き続ける幼子の心臓。懸命に病と闘っているあの姿を思い返す度に思います。生きるって事はなんて尊いんだろうと。