01第一章

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「さあて、彼らの方はどうかな?」
 スクリーンを前にして楽しそうな声を上げるエリザ。先日のシルバータイガーとの戦いの時は槍を持って前衛をしていたが、今はいかにも魔術師ですといった長めの杖を脇に置いている。ただし節くれ立った木で ...

01第一章

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 あれから3ヶ月が過ぎた。

 その間、生命波動の偽装の研究とともにリオネルが進めていたことがある。
 それはダンジョンの周囲や町に潜り込んでいけるスパイの作成である。素体には実際に捕まえたネズミと野鳥を利用したので ...

01第一章

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 あれからスクリーンで先導者パーティーの動向を見続けていたリオネルとエリザ。
 本当のコアルームに通じる隠された入り口の近くを通りがかったときは緊張したが、彼らはその入り口に気がつくことなく通り過ぎた。
 どうやら他の ...

01第一章

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 ダブリンの町の冒険者ギルド。
 その会議室を閉め切って、壮年のギルド長が1つのパーティーから話を聞いていた。

 対面しているのはフードの人物のパーティーだ。
 8つある冒険者の階級でもっとも上に位置するア ...

01第一章

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「何者だといわれても……」

 たやすく見知らぬ相手に自分の職やスキルを明かすような者はいない。ならば、この答え方も自然なもののはずだった。
 しかし、フードの人物は引き下がらず、リオネルの驚くようなことを言いはなっ ...

01第一章

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 予定通り27日が経ち、無事にエリザは水槽から出ることができた。
 ところがリオネルはうっかりしていて、エリザの服を用意するのを忘れていた。
 あらかじめ予定していたことなのにと、二人の間でひと悶着あったわけだが、今の ...

01第一章

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 奇しくもここはかつてミスリルが採れていた廃鉱山だった。
 あらかた掘り尽くしたために廃坑となり、やがて異界化してダンジョンとなっていた。

 魔物が発生するようになっていたが、たまに冒険者が魔物の素材や残った僅かな ...

01第一章

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 王都の処刑場の上には分厚い雲が広がっていて、今にも雨が降り出しそうだった。
 何もない時であれば、余計に陰鬱な空気に支配されているはずだが、今は人々が処刑場を取り囲むように詰めかけていて、一種独特の興奮した空気に包まれていた ...